持続可能性に関するローカルイニシアチブ

1992 年にリオデジャネイロで行われた環境と開発に関する国際連合会議以来、持続可能性が、政治の中心的な理想モデルとして前面に押し出されている。新しいことが始まるあわただしい雰囲気の中、90 年代半ばに、ドイツでは、21 世紀に向けた国連の開発と環境政策の行動プログラムであるアジェンダ 21 の実行を助力するために、多くの地方自治体が非常にたくさんのイニシアチブをとった。しかし現在では、アジェンダ 21 の初期の活力は多くの地域でわずかにしか感じ取ることができない。
2008 年秋にライプチヒで開催された第 2 回ネットワーク 21 会議では、さまざまな問題点が明らかになった。たとえばシュヴァーベン地方の大都市であるアウクスブルクは、22 の理想モデルと 67 の目的が含まれた野心的な「持続可能性に関する行動プログラム」と、さらに、驚くべきことには 15 のアジェンダの作業部会を長年有している。しかし、これさえ課題の複雑さ、管理部門の縄張り意識、全住民を包含しようという要求に悩まされ、実行に移されていない。また、たとえばチューリンゲンの州都であるエアフルトでは、アジェンダ 21 は 10 年経過した現在でも、実験段階から日常的に実行される段階へ大きく前進しているようには見えない。この解決のため、「持続可能なコントロール」に関する措置、および都市の「持続可能性に関する審議会」を統合した「都市開発コンセプト 2020」が、現在準備されようとしている。
建設的な例:オーバープファルツのノイマルクト
オーバープファルツのノイマルクトの例は、アジェンダ 21 が、これまでに挙げた例とは異なる方向に何の問題もなく進めることを証明している。ノイマルクトの「ローカルアジェンダ 21」 (LA-21) は 2002 年に初めて発表されたが、2004 年に可決された将来性のあるノイマルクトの持続可能性に関する戦略は、市議会と市当局が市民を巻き込み、互いに考えとコンセプトをいわば「ピンポン式」にやり取りして仕上げたもので、最も成功した戦略になるのはほぼ確実である。いずれにせよ、2007 年の中間決算により、予定されていたプロジェクトの半分以上が、すでに実現されているか (35%)、実行中 (22%) であることが示された。現在は、さらに 11% が実現への準備段階にある。
野心的な行動目録
1992 年のリオデジャネイロ宣言の第 28 章は、明らかに地方自治体に向けられており、地方自治体に、「将来の安定」の確保のために社会の協議プロセスの枠組みの中で独自の「ローカルアジェンダ21」 (LA-21) を作成するよう要請している。持続可能な開発のために特に重要な課題 (エネルギーおよび水の供給、住宅建設、廃棄物処理、交通など) を多く抱える都市および地方自治体では、最終的には市民の一番近くにある政治単位が重要な役割を果たすことになる。
ドイツの約 2,600 の地方自治体はこの間、呼びかけに従い、行動プログラムと行動目録を自ら規定したが、中にはきわめて野心的なものもあった。しかしこれらの規定には、これ以上の前進が見られないものが多かった。非常に多くのプロジェクトは水泡に帰したのだった。そして何年もたってからも、持続可能な開発のための協議会が認めているように、多くの都市は、「相変わらずローカルアジェンダ 21 の決議に基づいて、持続可能性に関する理想モデルを政治的行動に移すための開発プロセスおよび模索プロセスの段階」にいるのだった。連邦政府により進捗状況の評価のために招集された審議会は、「一貫性があり包括的な戦略を確立する」ことは挑戦だと考えている。
地方行政におけるわな
ザールブリュッケンの市長である Kajo Breuer は、アジェンダ 21 プロセスが、「可能な限り多くの人々に支持される持続可能性に関する戦略に望みどおりの結果をもたらさず、地方行政におけるわなに引っかかった」ことを遺憾なこととして捉えている。しかし、すでにアジェンダ 21 プロセスに新たな生命を吹き込もうとする努力は始まっている。たとえば、連邦環境省により推進されている、持続可能な開発に関するローカルイニシアチブのための連邦全体にわたるネットワーク 21 会議もそのうちの一つである。この目的は、議会の次官である Astrid Klug の言葉を借りれば「LA-21 の指導者の蓄電池に、情報、考え、活力を再充電し、新しい演者を獲得すること」である。
フリーの編集者、ジャーナリスト、ライターとしてミュンヘンおよびランツフートで活動。
翻訳:Matrix Communications AG
Copyright: Goethe-Institut e. V., Online-Redaktion
2009 年 2 月














