コミュニケーション

発明:コミュニケーション

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    Philipp Reis、1834~1874、物理学者および発明家


    “この馬はきゅうりのサラダを食べないよ。”


    Philipp Reisは、1860年に、遠隔との会話を繋ぐことに成功します。Reisは、自ら“電話(Telephon)”と名付けた”発明品の性能を実演する際、聞き手が文脈から推測することができない全く意味の繋がらない文章を意図的に送信します。こうしてReisは、電線を通じて実際に情報が伝達されることを証明することができたのです。

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    最初の電話機

    遠く離れた人と通信する‐既に19世紀の人々もそれを望んでいたのです。当時、数多くの研究者が電気を使ったさまざまな装置で音声を伝える実験を行っています。1861年、その中で飛躍的な成功を遂げるのがドイツ人のPhilipp Reisです。

    最初の電話機には、動物の腸で覆われた木製の受話器が使われています。声に出した言葉が腸の膜を振動させ、金属板と電話線との間の圧力を変化させるのです。こうしてさまざまに変動した電流が聞き手に伝達され、増幅器を介して再び音になります。

    Reisは自らの発明を特許申請することなく、1874年に亡くなります。その後1876年3月7日に、Alexander Graham Bellが米国で特許を取得します。

    電話機の発明者Philipp Reis、“研究室”にて

    最初の送話口:木で作られた耳
      © berc / fotolia.com

      ズボンのポケットに納まる音楽

      スポーツしながら、地下鉄で、あるいは旅行先でも、今や、お気に入りの音楽をいつでも連れて歩くことができます。小さなMP3プレーヤーには何千という楽曲を保存することができるのです。それを可能にしているのが、Karlheinz Brandenburgを中心としたFraunhoferのチームにより、人間の聴覚の特性に基づいて開発されたオーディオ符号化技術MP3です。私たちによく聞こえる音楽のパーツは特に緻密に保存され、私たちが聞き取ることのできない周波数は取り除かれます。こうして、保存されるべきデータ量のおよそ90%が削減されるのです。最初のMP3プレーヤーは、1990年代に市場に登場します。

      いつでもどこでも音楽を‐MP3が可能にしています
        © picture alliance / Everett Collection

        国際ビデオ規格

        オリンピック競技の生中継、ミュージックビデオ、ショートフィルムや大ヒット映画。今日では、ポータブルの端末デバイスでも最高品質の動画を簡単に受信することができます。これを可能にしているのが、映像の転送時に“圧縮を行う”、非常に効率の高いビデオ圧縮技術です。

        現在この技術の国際規格となっているのが、ベルリンの研究者が開発したH.264です。この技術では、品質へのダメージを知覚できない程度に抑えながら、データ量を大幅に減らすことができます。その際、それぞれの画像から変化した部分だけが伝送されることがその理由です。変化のない領域はそれ以前の画像配列から計算されます。

        H.264のおかげで、外出先でも最高品質の動画が楽しめます
          © picture alliance / The Advertising Archives

          リビングルームの中の世界

          現代のテレビでは、映画館にいるようなクオリティの高い映像が楽しめます。デジタルTVはここで、1931年に始まり長い年月をかけた開発の終わりを迎えようとしています。当時、Manfred von Ardenneは、ベルリンのラジオ番組で最初の電子テレビジョン方式を発表しました。ブラウン管とも呼ばれる陰極線管を使ったこの装置(テレビ受像機)では、蛍光体で表面を加工したガラスパネルに電子線の画像素子を映し出します。人々を驚かせたこの発明についてのニュースは、ニューヨーク・タイムズ紙の一面をも飾ることになります。

          Manfred von Ardenneは優れた発明家です。すでに16歳で最初の特許を申請し、1997年に亡くなるまで、さまざまな分野でおよそ600に及ぶ発明について特許を取得しています。

          Manfred von Ardenne。最初のテレビとともに。1931年

          1935年に、ドイツで最初の連続テレビ番組がスタートしました
            © picture alliance / akg

            みんなのための演奏会

            どんなリビングルームにもぴったりの交響楽団?そんなことは、長い間想像もできなかったのではないでしょうか。ところが、1887年にハノーファー出身のEmil Berlinerは、音楽を保存することのできる装置を作ります。針が水平に動きながら円形盤の溝を引掻き振動を音波に変えるというのがその原理であり、Berlinerはこの円形盤を“レコード盤”と名付けます。

            再び音を聞こえる状態にするプレーヤーは“蓄音機”と呼ばれます。蓄音機があればいつでもどこでも音楽を再生することができます。最初の蓄音機はゼンマイを巻き上げて動かさなければなりませんでした。その後次第に、電気蓄音機へと移行していきます。

            オペラ歌手Enrico Carusoなどのスターによって、レコード盤は瞬く間に世に広まりました
              © Max-Planck-Institut für die Physik des Lichts / Axel Griesch

              光に隠れて

              オンラインバンキング、顧客データ、重要な交渉など、情報には限られた人々とだけ共有したいものが数多くあります。しかし、転送中のデータをハッカーから守るにはどうしたらよいでしょうか?とりわけ信頼性の高い方法として知られるのが量子暗号法です。この方法では暗号鍵を光量子の文字列になんと隠すのです。

              ここでは、偶然性(その場限り)を原理としているため、暗号は“解読”されません。この方法の最大の利点は、送受信ごとに量子が変わるため、どんなスパイ行為も発見されてしまうことです。長い距離を経由する光量子の通信がもっぱら残された課題であり、その最善策はサテライト経由です。2014年に、エアランゲンにあるMax-Planckの研究者たちは、レーザーを使い特殊な量子光を大気圏を通過して送ることに成功します。これが、よりセキュアなデータ通信への重要な一歩となっています。
              » 映像:量子力学‐偶然性を利用した盗聴検知
              エアランゲンの研究施設の屋上に設置されたレーザー装置