朗読 作家 多和田葉子を迎えて

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2019/11/17 (日)

19:00

ゲーテ・インスティトゥート東京2階 図書館

満席
作家・詩人の多和田葉子が『献灯使』と『雪の練習生』の朗読を行う。小説『献灯使』は大災厄後の日本を舞台に人間と環境のもろい関係を描き出す。『雪の練習生』は、動物の話でありながら時代を映し出し、3世代にわたる移民についての物語でもある。両作品とも、詩的、かつ独自の言語感覚で、自然と社会の変動を掘り下げたものである。
『雪の練習生』は2017年に翻訳文学賞The Warwick Prize for Women in Translationを、『献灯使』は2018年に全米図書賞翻訳書部門を受賞している。
 
朗読に合わせて、佐藤尚美による笙の演奏が行われる。
曲目: 盤渉調の調子(ばんしきちょうのちょうし、雅楽古典曲)、光に満ちた息のように(細川俊夫作曲)他

司会は松永美穂(早稲田大学教授)が務める。
 
「僕たちはみんな環境が変わっても暮らしていける。身体を変化させ、考え方を変化させることでね。でも環境と呼べるものが全くなくなってしまったらもう暮らせない。僕には環境が全くなくなってしまった。」
(多和田葉子『雪の練習生』より)
 
Yoko Tawada 19 © Yoko Tawada 多和田葉子
1960年東京生まれ。1982年から2006年までをハンブルグで、2006年以降はベルリンに暮らす。早稲田大学文学部を卒業後、ハンブルグ大学の博士課程に学ぶ。
小説、エッセイ、戯曲など幅広いジャンルで、また日独の両言語を使い執筆活動を行っいる。
国内外で数々の文学賞を受賞している。主なものに、芥川賞(1992年)、アーデルベルト・フォン・シャミッソー賞(1996年)、谷崎潤一郎賞(2003年)、ゲーテ・メダル(2005年)、カール・ツックマイヤー・メダルおよび国際交流基金賞(2008年)などがある。

 
 
Naomi Sato 19 © Takao Oishi 佐藤尚美
1975年東京生まれ。東京芸術大学音楽学部器楽科卒業、アムステルダム音楽院大学院修了。アムステルダム音楽院在学中にソクラテス奨学金にて、パリ高等音楽院に短期留学。
現在は、サックスのみならず、東京芸術大学在学中に学んだ笙、アムステルダム音楽院にて学んだ作曲、即興を使った音楽活動をアムステルダムを中心に展開中。
 


 

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