講演会 演劇についての新たな考察 — トーマス・レーメンを迎えて

Brauchse Jobb? © Thomas Lehmen

2017年10月12日(木) 19:00-21:00

ゲーテ・インスティトゥート東京 ホール

ヨーロッパの古典演劇も、社会性が反映される現代演劇プロジェクトの多くも、その内容は枠組みや表現形態によって判断される。伝統的なアジアの演劇空間の場合も、時間的・哲学的な面での違いはあるが、やはり同じような指向性が働いている。そこに今、加わったのがインターネットという場であり、変化したコミュニケーションの形式だ。それによって、従来の物質的なものへの指向性が大きく変わり、ヴァーチャルな価値を指向するようになってきた。それに伴い、演劇分野でも新たな現象が出現した。「純粋な主張としての芸術」である。
 
thomas lehmen © Thomas Lehmen レーメンが今取り組んでいるプロジェクト "A Piece for You" と "Brauchse Jobb?  Wir machen Kunst! " は、表面的で物質的な形式やヴァーチャルな形式に価値を置くものではない。そこに関わる者たちは、クリエイティブな対話の中から作品や基準を形作り、他者との理解を図る。その作業が目的とするのは、責任をもって芸術的行為を実施することだ。
 
振付家トーマス・レーメンが「演劇についての新たな考察」のシリーズで紹介するその思考は、既存の演劇形式の新たな分析であり、先述の彼の現在のプロジェクトを探索するフィールドを記述する試みである。

協力:KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭

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