討論会 演劇についての新たな考察 –
フロリアン・マルツァッハーを迎えて

Florian Malzacher © Wolfgang Silveri インプルゼ・テアター・フェスティバルは、25 年にわたり、ドイツ語圏のインデペンデント・シーンの重要な演劇作品を紹介してきました。そのディレクターのフロリアン・マルツァッハーが来日、2月11日に東京ドイツ文化センターで「政治的演劇」をキーワードに、ミロ・ラウによる「モスクワ裁判」をはじめ、ギンタースドルファー& クラーセン、ロッテ・ファン・デン・ベルク、ヨナス・スタールらのプロジェクトを例として取り上げ参加者と討論し、現代演劇における立ち位置を明らかにします。また2月14日(火)はTPAMのエクスチェンジ・プログラムに参加して、主にインプルゼ・フェスティバルについて紹介します。

「政治点演劇」の前提についてマルツァッハーは、以下のように語っています。 「公共の場が狭まっているこの時代に、劇場という場所は、たとえば民主主義の手法を試行したり、あるいはそれを新たに発見する公けの場となりえるかもしれない。演劇と真剣に取り組むときに、この演劇という媒体にどんな特別な可能性が備わっているのか、興味がある」と。

 マルツァッハーはギーセン大学の応用演劇学科卒。インプルゼの前は、グラーツ(オーストリア)の演劇フェスティバル「シュタイアーの秋」のチーフ・ドラマトゥルクを務め、またフランクフルトのムゾントゥルムの国際サマーアカデミーでも共同キュレーターを務めた(2002年&2004 年)。英語で出版されている書籍シリーズ『Performing Urgency』の発行人でもある。

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