朗読と対談 2022年かけはし文学賞 アルトゥール・ベッカー & 阿部津々子

Preisträger*innen Kakehashi-Literaturpreis 2022 © Goethe-Institut Tokyo

2022/10/29 (土)

18:30

ゲーテ・インスティトゥート東京2階 図書館

ゲーテ・インスティトゥート東京の催し物

かけはし文学賞は、日本におけるドイツ語圏の現代文学とその翻訳の振興を目的に、ゲーテ・インスティトゥート東京とメルク (Merck KGaA)が2013年から隔年で授与している賞です。2022年は、小説『東方への衝動』(2019年Weissbooks、邦訳未刊)に決定し、作家のアルトゥール・ベッカーと翻訳者の阿部津々子が受賞しました。本イベントでは作品の朗読に続いて、作家自身の体験と重ね合わせて描く戦後のドイツとポーランド史などのテーマについて受賞者のお二人に語っていただきます。司会は2020年のかけはし文学賞受賞者の金志成です。会場の他、ライブ配信でもご視聴いただけます。

受賞者

アルトゥール・ベッカーは、1968 年、ポーランド系ドイツ人の両親 のもとバルトシツェ郡(ヴァルミア=マズールィ県)に生まれる。1985 年よりドイツ在住。小説、物語、詩および論文の執筆をはじめ、翻訳家としても活動している。ドイツ・ペンクラブ、海外在住のドイツ 語執筆者のためのペンクラブ Exil-P.E.N.、および統一サービス産業労働組合(Ver.di)ドイツ作家組合会員。受賞歴に、シャミッソー賞 (2009 年)、ドイツ・ポーランド連邦協会の DIALOG 賞(2012 年) やニーダーザクセン州文化省の文学奨学金(2017 年)、ドレスデン・シャミッソー・ポエティーク ドツェントゥア(2020 年)ほか多数。小説『Drang nach Osten(東方への衝動)』は、2019 年に Weissbooks (フランクフルト・アム・マイン )より刊行された。2022 年に最新作『Links – Ende und Anfang einer Utopie (仮 左翼 - ユートピアの終わりと始まり)』を刊行。

阿部津々子は、1992 年~1993 年にロータリー奨学生として、フライブルク のアルベルト・ルードヴィヒ大学に、1995 年~1997 年にポーランド政府奨学 生としてワルシャワ大学に、1997 年~2001 年に DAAD 奨学生としてフランク フルト・オーダーのヴィアドリナ欧州大学に留学、帰国後は法務文書の日独翻 訳者として従事しながら、京都の同志社大学に非常勤講師として勤務してい る。2010 年にゲーテ・インスティトゥート東京主催 の文学作品翻訳コンテス トにて、アリッサ・ヴァルザー著の『Am Anfang war die Nacht Musik』を翻訳し2位を受賞。2019 年に論文『侵食される「モデルリージョン」-右傾化するポーランドとドイツ人少数民族』にて博士号を取得。

受賞作品『東方への衝動』

「40代後半のアルトゥールはマズールィ県出身で、ブレーメンで歴史家、作家として暮らしている。調査のため、カリフォルニアにいる叔父のスタニスワフを訪ね、かつてスターリン主義信奉者であった彼から、1945 年に自由主義者を拷問したこと、そしてその中にはアルトゥールのポーランドの祖父も含まれていることを知る。衝撃を受けたアルトゥールは次作を、当時マズールィで新しい生活を始めた祖父母の運命に捧げようと決心する。彼はすぐに終戦直後の時代に巻き込まれ、生死を左右する恐ろしい決断と行動をすることになる。ありえないことを考えることに執着する彼は、ワルシャワ出身の旧知のマルヴィナと出会う。アルトゥールは彼女と不幸な愛で結ばれているが、突然それを乗り越えられると思えるようになった。」(Weissbooks)


会場での観覧をご希望の方は、10月28日までに、「かけはしイベント」とお名前をご記入の上、メールにてお申し込みください。
bibliothek-tokyo@goethe.de


オンライン配信用のリンクはこちらです。(事前登録不用)
https://fb.me/e/2m1R4tymi




関連イベント (学内者のみ参加可)
朗読とディスカッション アルトゥール・ベッカー『東方への衝動』
司会:新本史斉(明治大学文学部教授)
使用言語:ドイツ語

11月 2日(水)10:30 - 12:30
明治大学グローバルフロント3F 403N教室

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