マリオン・ヴェルレ & マチェイ・スレジエツキ
音楽

Marion Wörle und Maciej Śledziecki © Fotograf: Christoph Voy Marion Wörle & Maciej Sledziecki Fotograf: Christoph Voy
レトロフューチャーな音楽ユニット『gamut inc』は、コンピュータ音楽のマリオン・ヴェルレと作曲家のマチェイ・スレジエツキを中心に、2011年からコンテンポラリーな機械音楽とデジタル・ミュージック・シアターの代表的な存在となっている。

彼らが独自に開発したコンピュータ制御の自動演奏機械は、古い時代の音響的な考察を現代のサウンド言語へと翻訳する。コンサートツアーと自分たちのミュージック・シアター制作の傍ら、彼らは映画音楽、演劇用音楽、放送劇音楽も作曲している。また、『gamut inc』は、数多くの優れたアーティストや著作家、パフォーマー、音楽家らともコラボレートしている。例えば、現在、戯曲『R.U.R.-Rossum’s Universal Robots』(「ロッサム万能ロボット会社」)をオペラに翻案するため、RIAS室内合唱団や作家フランク・ヴィッツェルらとコラボを行っている。2018年からは、彼らの一連のプロジェクト『AGGREGATE』において、ヨーロッパの教会やコンサートホールにある自動演奏パイプオルガンに力を注いでいる。2021年9月にはベルリンのカイザー・ヴィルヘルム記念教会にて、初のAGGREGATEフェスティバルを開催した。第2弾は早くも2022年10月に開催の予定である。

コンピュータ制御の機器に関する豊富な経験を活かして、ヴェルレとスレジエツキは海外でのリサーチをさらに深め、日本におけるオルガン・シーンの状況を知りたいと考えている。その一環として、同志社中学校・高等学校(京都)にあるヴァイムス社のパイプオルガンや、京都コンサートホールのクライス社のパイプオルガンにもあたりたいと考えている。京都コンサートホールのオルガンには、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、篠笛(しのぶえ)、尺八といった雅楽器の音色を出すストップが備わっている。京都滞在の成果は、媒体に録音して発表するつもりである。