木版遊旅譚　"Woodblock Carving Wanderlust"

京都府新鋭選抜展2024でゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川国際交流賞を受賞した木版画家、張諒太の個展「木版遊旅譚」を開催します。
受賞作品「Ancient Mikines（ミケーネ遺跡）」を含めた作品十数点を展示するほか、敷地内にあるガラスのアトリエでは、作家本人による公開制作も行います*。
*作家が不在の日時もあります。詳細はお問い合わせください。



張諒太　CHO Ryota

1991 大阪生まれ
2020 京都精華大学大学院 芸術研究科博士後期 満期退学

主な個展
2017 京都精華大学、ギャラリーフロール(京都)
京都文化博物館・別館 JARFO(京都)京・文博’18
THE TERMINAL KYOTO(京都)
2020 Oギャラリー(東京)
2023 KUNST ARZT(京都) ‘24

主なグループ展
2017 第４回 未来展/日動画廊 (東京)
　　 ~世紀をこえて~/慶南道立美術館(韓国)
　　 International Residency Art Rainbow Project 2017/慶南道立美術館(韓国)　
2018　第86回日本版画協会版画展B部門 賞候補/東京都美術館(東京)
International Residency Art Rainbow Project 2018 /ロストック市美術館(ドイツ)
2019　日本版画協会第86回版画展　画廊選抜展 /養清堂画廊(東京)’21
　　 Denmark-Japan overlapping experience 2019/ GrafiskVærksted/ GrafikGalleriet
　　　 (デンマーク)
2020　SEED STORIES 2020 -小さな版画展-/アートゾーン神楽岡、他12カ所(京都)
第11回高知国際版画トリエンナーレ展/いの町紙の博物館(高知)
2021 　版の冒険者たち The Print Exhibition by 3Adventurers/G.ART FIELD (東京)
第88回日本版画協会版画展A部門 A部門奨励賞/東京都美術館(東京)
2022　第20回南島原市セミナリヨ現代版画展/南島原市ありえコレジヨホール(長崎)
2022夏のいろどり展　企業賞(卯立の工芸館(越前)) /3331アーツ千代田、B104
号室(東京)
2024　京都府新鋭選抜展2024 ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川国際交流賞/
京都文化博物館
2025　INDO-JAPANPRINTMAKING Exhibition /The Japan Foundation (インド)

パプリックコレクション
ロストック市美術館(ドイツ)


展覧会によせて　
私は木版プレス機と銅版インクを用いることで、ヨーロッパ式の木版技法を現代の表現へと進めています。彫ることは単なる「削り」ではなく、「描く」行為であり、線や質感を通じて風景の奥行きを刻んでいきます。
今回の作品群では、ギリシャやクロアチアといったヨーロッパの風景を起点に、東のインドへと続く旅をテーマにしています。モチーフとなるのは、石の建造物やその土地の風景。木版の彫りは、時間と記憶を刻みながら、一つの道筋を描き出します。これは、私自身の手がたどる旅であり、版の上に刻まれる「木版遊旅譚」です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　張諒太