2016年、アンナ・フィーブロックは舞台美術と衣装の両方の分野で、またしてもドイツの年間最優秀賞を受賞しました。受賞歴は今回で16回を数えます。細やかな神経の行き届いたフィーブロックの仕事は、シュールなロジックと驚くべきメカニックを用いて、見慣れた当たり前のものを一気に非日常に変化させます。船、防空壕、ガレージ、教会といった構造物を脱構築し、複雑でハイパーリアルな空間に変換します。
東京ドイツ文化センターの「演劇を新しく考察する」のシリーズでは、フィーブロック自身がその仕事を紹介し、単なる飾りや付属物としてではない、演劇を新たに発見する媒体としての舞台美術や衣装のあり方について、自身の視点から語ってもらいます。
アンナ・フィーブロック
デュッセルドルフ芸術大学のカール・クナイドルに舞台美術を師事した後、演出家のクリストフ・マルターラーとの仕事を通じて、テアター・バーゼル、ベルリンのフォルクスビューネ、ハンブルクのシャウシュピールハウス、フランクフルトのオペラ座、パリ・オペラ座、マドリッドのテアトロ・レアルなどの劇場や、ザルツブルクやバイロイト、ウィーン、アヴィニョンなどのフェスティバルで活躍。
2002年からは演出家としても活動しており、現在はウィーンの造形芸術大学の教授。
今回はフィーブロックは、自身が舞台美術を手掛けるシュトゥットガルト歌劇場の新作オペラの制作チームとともに来日します。それに関連して、以下の企画が実施されます。
4月14日(金)19時 会場:図書館
言葉の響く世界
4月17日(月)19時 会場:1階ホール
オペラ制作の過程を追う シュトゥットガルト歌劇場の「地震」オペラ
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