リーディング ドイツ同時代演劇リーディング・シリーズ

DRAUSSENWELTEN – Neue deutschsprachige Dramatik © Hernan Pinera CC BY SA 2.0

2017年 07月 28日 (金) -
2017年 07月 30日 (日)

ゲーテ・インスティトゥート東京


アクセス
107-0052 東京都港区赤坂7-5-56
ドイツ文化会館内

ドイツ同時代演劇リーディング・シリーズでは、「演劇は社会を映す鏡である」という言葉通り、まさに現在のドイツの状況を写し取った最新の作品ばかりを4名の若手日本人演出家とともに4本一挙に紹介します。

ガールズ・イン・クライシス Mädchen in Not
2017年ミュルハイム演劇祭劇作家賞受賞!
作・アンネ・レッパー 訳・小畑和奏 演出・生田みゆき(文学座)
出演:松井工、神野崇、川辺邦弘、鬼頭典子(以上文学座)、金井由妃(民藝)

ベイビーには夫だけでなく彼氏までいるが、自分の生活に満たされない思いを抱えている。他者に従うのではなく、自分のことを自分で決められる生き方を求めて、彼女は夫と彼氏に代わる2体の「人形」を手に入れようとする。一方夫と彼氏はベイビーを取り戻そうと策略を練る。そこにベイビーの女友達のドリー、「犯罪友の会」や人形製作者がからみ…。社会の"規範"から逃れて、自身の幸せを探し求めるベイビーの行動は、意外な結末へ。(初演: 2016年5月26日、National Theater Mannheim)


観客たち Die Zuschauer
作・マルティン・ヘックマンス 訳・長田紫乃 演出・所 奏(文学座)
出演:押切英希、山本郁子、亀田佳明、伊藤安那、前東美菜子、岡本温子

終演後、劇場から出てくる観客たち、老夫婦、若いカップル、父と息子、財政大臣まで。様々なストーリーとシーンが万華鏡のように移り変わり、観客たちは演劇のもつ魔力と失望を目の当たりにする。劇場の内と外の世界が相互に作用しあい、演劇を通じて人生は深い陰影を獲得する。今日、劇場を訪れた観客は、終演後、どのようにそこを去るのだろうか?心境の変化はあっただろうか、豊かな気持ちになっただろうか、それとも失望をかかえて?(初演: 2015年9月19日、Staatsschauspiel Dresden)

幽霊だって人間だ  geister sind auch nur menschen
作・カーチャ・ブルナー 訳・内藤洋子  演出・櫻井美穂(青年団)
出演:串尾一輝(青年団)、原田つむぎ(東京デスロック)

人生の終末期をホームで生きる老人たち。彼らに帰る家はない。脳梗塞で麻痺した体はチューブにつながれて、終日ベッドと車いすでの生活。しかし彼らの頭の中を満たす様々な思いが、乾いた唇から声にならない声となって漏れ出し、残された人間としての尊厳を守り抜こうとする。死を間近に見つめる老人たちの内面と、彼らと介護士たちとの間の透明な壁を、鮮やかに描き出す緊迫のドラマ。(初演: 2015年5月8日、Luzerner Theater)

明日から世界が!  Und jetzt: die Welt!
作・ジビレ・ベルク 訳・長田紫乃 演出・西本由香(文学座)
出演:伊藤安那

頭脳明晰で教育もありながら、不安定な仕事にしか就けず、違法ドラッグを製造してはネットで売りさばくすさんだ生活を送る若い女性たち。SNSやスカイプでつながりながらも、生きている実感を感じられない。希望と現実の狭間で、孤独に押しつぶされて生きる彼女たちの姿を、容赦のない、しかし繊細な筆致でコミカルかつ赤裸々に描いている。最後に主人公がもらす「私にとっては明日から始まり。明日から世界が!」というつぶやきには、未来へのかすかな希望も垣間見える。2013年ベルリンのマキシム・ゴーリキー劇場で初演を迎えた本作は、2014年に演劇専門誌『テアター・ホイテ』の最優秀賞批評家賞に選ばれている。
 
開演(開場は
各回15分前)
14:00 16:00 17:15-18:15 19:00
公演日程
7月28日(金)  ガールズ・イン・
クライシス
観客たち       幽霊だって人間だ
 
7月29日(土)  観客たち ガールズ・イン・
クライシス
演出家と翻訳家によるトークセッション 明日から世界が!
7月30日(日) 明日から世界が! 
 
幽霊だって人間だ
  
   










 
ミュルハイム演劇祭 Mülheimer Theatertage NRW
 
現代ドイツ語演劇のフォーラムとして、毎年5月から6月にかけて開催。2017年で第42回目となる歴史あるフェスティバル。直近のシーズンに初演を迎えた7、8本のドイツ語で書かれた作品が上演されるが、演出ではなく、戯曲そのものに主眼が置かれている点が特徴。これまで古くはハイナー・ミュラーやタンクレート・ドルストから、エリフリーデ・イェリネク、デア・ローアー、ローラント・シンメルプフェニヒ、ルネ・ポレシュ、リミニ・プロトコルにいたるまで、ドイツ語演劇を語る上で欠かせない多くの重要な作家たちが、「劇作家賞」(賞金1万5千ユーロ)受賞している。今回紹介する4人の作家も全員が受賞ないしノミネートされた経歴を持つ。

戻る