その後の活躍

ヴィラ鴨川の元レジデントの再来日を助成します。
Susanna Hertrich | FOLLOWING THE ELEPHANT-NOSED FISH. Karsten Heller, DIAMONDPAPER Karsten Heller, DIAMONDPAPER

スザンナ・ヘアトリッヒ:『FOLLOWING THE ELEPHANT-NOSED FISH. REIMAGINING OUR SENSORIUM』

アーティストのスザンナ・ヘアトリッヒ(2015年レジデント)とメディア研究者のシンタロウ・ミヤザキが、書籍『FOLLOWING THE ELEPHANT-NOSED FISH. REIMAGINING OUR SENSORIUM』を出版しました。本書では、メディア考古学的研究、技術的実験、アートインスタレーション、2つのショートフィルムなどを含む「動物のセンソリウム」と題された芸術的研究プロジェクトを紹介しています。このプロジェクトは、2016年から2019年にかけて、スイス・バーゼルのHochschule für Gestaltung und Kunst FHNWにあるCritical Media Lab, Institute for Experimental Design and Media Culturesで行われました。
 

Versetzung des Hirschs in die Dose © Dieter M. Gräf / Moloko Print © Dieter M. Gräf / Moloko Print

ディーター・M・グレーフ:『Versetzung des Hirschs in die Dose』

ディーター・M・グレーフの新刊『Versetzung des Hirschs in die Dose』が2022年にMOLOKO PRINT社から出版されました。
グレーフは、これまでSuhrkamp Verlag出版より『Rauschstudie: Vater+Sohn』(1994)、『Treibender Kopf 』(1997)、『Westrand』(2002) の三冊の詩集を出版しています。本書は、これら3冊の詩集から、『Rauschstudie』のエネルギーに焦点を当て、多くの詩を根本から見直して出版されたものです。

© Brigitta Muntendorf, Stephanie Thiersch, Sou Fujimoto / Photo: Martin Rottenkolber © Brigitta Muntendorf, Stephanie Thiersch, Sou Fujimoto / Photo: Martin Rottenkolber

ブリギッタ・ムンテンドルフ:「Archipel 群島・列島」

ブリギッタ・ムンテンドルフ(2017年ヴィラ鴨川レジデント)が、芸術監督、作曲を手がける舞台作品「Archipel 群島・列島」が、フェスティバル Theater der Weltにて、デュッセルドルフの劇場Düsseldorfer Schauspielhaus で、2021年6月18日に初演されます。
この作品では、建築、ダンス、音楽が、まったく新しい結びつきを形成します。建築家・藤本壮介による舞台装置は、単なる舞台、景色ではなく、楽器でもあります。ダンサーや音楽家がその音色を共につくり出します。ブリギッタ・ムンテンドルフは京都滞在中に、このプロジェクトに取り組み始めました。初演おめでとうごございます!
 

Matthias Hoch Matthias Hoch

マティアス・ホッホ: 『Japan Sketches』

アウトサイダーの目から見た日本。
マティアス・ホッホの映像作品「Japan Sketches」が、2021年5月15日まで、Coronet TheatreによるプログラムOUTSIDE IN で、ロンドン・ポートベロー・ロードで紹介されます。この作品は、マティアス・ホッホが2013年ヴィラ鴨川滞在中、京都、大阪、東京で撮影されたものです。

LEA LETZEL: MOVEMENT Photo: Lea Letzel

レア・レッツェル:MOVEMENT


音楽の資料、空間、音、照明、体の動き、音楽家、舞台美術 ― プロジェクトMOVEMENTでは、コンサート、パフォーマンス、インスタレーションといった、様々な公演の要素が絡み合っています。2019年ヴィラ鴨川レジデント、レア・レッツェルが、コンセプトと演出を手がけるこの作品が、2021年4月15日20時(ドイツ時間)~、オンラインで初演されます。分野横断的なアプローチをとおして、現代のアート活動の制作・受容をめぐる条件・事情について考えます。
 

SUSANNA HERTRICH „HAUNTED LANDS“ © Susanna Hertrich

スザンナ・ヘアトリッヒ:『HAUNTED LANDS』

スコピエ現代美術館の雑誌『The Large Glass Journal』に、2015年レジデントのスザンナ・ヘアトリッヒの写真集『Haunted Lands』の一部が掲載されました。ヘアトリッヒは2016年、福島県の旧立入禁止区域で映像作品の撮影を行いました。この写真集は、その際、津波の被害にあった場所や、原発事故のあと、目に見えない放射線物質の影響が不気味に残る場所をとらえたものです。Stelarc、 Eduardo Kac 、Chris Salterらが寄稿する本誌は、 こちらで 閲覧できます(PDFダウンロード)。

ハンス=クリスティアン・シンク:『Hinterland』

2020年1月、出版社Hartmann Booksより、2012年レジデント、ハンス・クリスティアン=シンクの写真集「Hinterland」が刊行されます。70点の作品を含み、144ページにわたるこの写真集では、ブランデンブルグとメクレンブルク=フォアポンメルン地方の過疎化が進む地域をテーマに、「脆くも懐かしい美しさ」が描かれています。この作品シリーズは1月24日から3月15日まで、アウグスブルクのNeue Galerie im Höhmannhausの展覧会「Kein schöner Land」でも紹介されます。
 

シュテファン・ゴルドマン:「Strom」

ベルリン・フィルハーモニーによる、初めての電子音楽フェスティバル「Strom」が、2020年2月7日、8日の2日間開催されます。シュテファン・ゴルドマン(2012年レジデント)がキュレーションを担当し、参加アーティストたちは、ジャンルの垣根を超え、新しい音楽のスタイルに取り組みました。電子音楽への国際的な関心の高まりは、そのラインナップからも分かります。シュテファン・ゴルドマンは、今回の自身の出演では、アルゼンチンのビデオアーティストJavier Benjaminとともに、ホールの空間に合わせたコンサートを手がけます。
 

ミヒャエル・ハンスマイヤー : 『Muqarna Mutation』

人間は将来どう生きるのか?AI(人工知能)、バイオテクノロジー、ロボティクス、AR(拡張現実)等の技術が日々進歩する現代、この問いは大きな意味を持ちます。東京・森美術館で開催中の展覧会「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」では、この問いと、それにまつわる様々な視点と向き合います。2015年のレジデント、ミヒャエル・ハンスマイヤーがこの展覧会で、作品『Muqarna Mutation』を紹介します。本展は2020年3月29日まで開催されます。
 

カイ・フィンガレ:『worauf der Stein davonlief』

2019年12月17日より、ベルリンのBDA Galerieにて、2019年レジデントのカイ・フィンガレの個展『worauf der Stein davonlief』が開催されます。建造物と自然の関係をテーマとする本展では、名古屋、京都、姫路の写真等、カイ・フィンガレがヴィラ鴨川滞在中に取り組んだ作品の最初のシリーズが紹介されます。この展覧会は2020年2月4日まで開催されます。

マリアンナ・クリストフィデス:「Days In Between」

2018年レジデントのマリアンナ・クリストフィデスは、様々な場所の地理的特徴と社会史的な背景をテーマに、エッセイ風の映像作品や映像インスタレーションを手掛けています。ルーマニアの国立現代美術館で12月16日まで開催されているその個展「Days In Between」では、2015年の同名のフィルムエッセイを基に制作した、マルチメディアのインスタレーションが紹介されています。この作品は基の映像素材に、1977年のVrancea(ルーマニア)大地震に関して、2019年にブカレストで撮影した新たな映像を組み合わせたものです。
 

ミヒャエル・グレースナー:『Hydra』

ボッフムの劇場Schauspielhaus Bochumにて、ハイナー・ミュラーのテキストによる『Hydra』が上演されています。ギリシア神話の「ヘラクレスの功業」を基にしたこの作品では、ヘラクレスが最後には自分自身を見つけるべく、複数の頭を持つ怪物を探します。本公演では、2017年レジデントのミヒャエル・グレースナーが、俳優のSandra Hüllerとともに舞台に立ちます。また、舞台美術、衣装も手掛けました。この舞台美術は、ミヒャエル・グレースナーが日本滞在中にふれた、和歌山の備長炭に着想を得ています。
 

© Philip Bußmann © Philip Bußmann

フィリップ・ブスマン:『ゴドーを待ちながら』

10月19日から、サミュエル・ベケットの不条理劇『ゴドーを待ちながら』が、マンハイム国立劇場で上演されます。1960年代のスクーターと能舞台という組合せの舞台美術は、2015年レジデントのフィリップ・ブスマンが手掛けました。監督はSandra Strunzが務めます。
 

ヴェロニカ・ケルンドルファー:「Reconstructing Modernism, shortly after dawn」

2019年9月6日から2020年1月27日まで、ヴェロニカ・ケルンドルファー(2012年レジデント)が、Berlinische Galerie(ベルリン)にて、新作「Reconstructing Modernism, shortly after dawn」を紹介します。バルセロナ・パビリオンを、シルクスクリーンの技法でガラスに転写したこの作品は、バウハウス資料館による記念展覧会「Original Bauhaus」にて披露されます。本展では、バウハウスの様々なオリジナル作品と、オブジェクトに秘められた物語を紹介します。
 

ダニエラ・ホーフェラー:展覧会「meshes of time」

2016年レジデント、ダニエラ・ホーフェラーの展覧会「meshes of time」が、9月7日から10月5日まで、ドレスデンのギャラリーGalerie Ursula Walter にて開催されます。また、ヴィラ鴨川滞在中に交流のあった美術家・中谷ミチコの作品も、「beyond the sea, voice calling for a boat」というタイトルで、同時に紹介されます。ダニエラ・ホーフェラーは京都滞在中、布を用いる日本の多様な職人芸に取り組みました。
 

レーナ・ヴィリケンス&ザラ・チェスニー:展覧会「Chambers of Phantom Kino Ballett」&「Pastel Succubus」

8月30日から10月20日まで、レーナ・ヴィリケンスとザラ・チェスニー(2017年レジデント)が、アーヘンのNeuer Aachener Kunstverein (NAK) にて、音楽やビデオから成り、成長し続けるプロジェクト「Phantom Kino Ballett」を紹介します。今回のNAKでの展覧会「Chambers of Phantom Kino Ballett」では、本プロジェクトは更に変化を続けます。また、ザラ・チェスニーの個展「Pastel Succubus」も開催されます。絵画やビデオから成る本展には、ヴィラ鴨川滞在中の取材の成果も取り入れられています。
 

マリアンナ・クリストフィデス:Berlin Art Prize 2019にノミネート

2018年レジデントのマリアンナ・クリストフィデスが、Berlin Art Prize 2019 にノミネートされました。ノミネートにあたり、8月31日から9月27日まで、ベルリンのアートスペース Display にて個展が開催されます。
 

© Philip Bußman © Philip Bußman

フィリップ・ブスマン:「Warum New York, wenn’s auch in Frankfurt läuft?」(レジデント関連記事)

2015年レジデントのフィリップ・ブスマンが、オンラインマガジン「SCHIRN MAG」で紹介されました。この記事では、ブスマンのアート創作、世界各地で生活・活動した経験、日本に対するステレオタイプ、またヴィラ鴨川滞在中に、そのイメージが覆ったことなどが語られています。日本で得た様々な印象から、滞在後に写真集『Wabi Sabi』が制作されました。
 

ティモ・ヘルプスト:『Rhythmanalysis』

2016年レジデントのティモ・ヘルプストが、ケルンのアートスペース artothek で開催される個展「RHYTHM」にて、スケッチと、新作のビデオインスタレーション『Rhythmanalysis』を紹介します。ティモ・ヘルプストは、私たちの身の回りにある様々な動きの型をリサーチしています。この展覧会は、7月4日から8月17日まで開催されます。
また、DFG-Graduiertenkolleg 「Das Wissen der Künste」 によるシンポジウム 「teilen/lernen」の枠組みで、ワークショップを行います。このシンポジウムでは、アートと学術の視点から、様々な形の協働について考えます。ワークショップは、6月29日に、文化センター District Berlin  で開催されます。
 

カイ・リンケ:『KAI LINKE IN JAPAN』

2018年レジデントのカイ・リンケの新刊『Kai Linke in Japan』が、出版社 Trademark Publishing より出版されました。カイ・リンケはヴィラ鴨川滞在中、京都をはじめとする様々な職人工房を訪問し、日本の手仕事やデザインに関してリサーチをしました。この本は、そうした経験から生まれた、写真入りの旅行記とも言えます。また、シンポジウム「Felder kooperativen Handelns – Wirtschaften als ästhetisches Programm」の枠組みで、自身の作品を紹介します。この催しは、6月7日から9日まで、アンデルスブッフ(オーストリア)の Werkraum Bregenzerwald にて開催されます。
 

トビアス・デームゲン:展示『ABOUT THE IMPOSSIBILITY OF BORDERS』

2017年レジデントのトビアス・デームゲンが、自身が所属するユニット RaumZeitPiraten とともに、リュブリャナで開催される「International Lighting Guerrilla festival」に参加します。そこで紹介される展示「About the Impossibility of Borders」では、いわゆる「Expanded Cinema」のコンセプトについて、皮肉な視点で新たな解釈を披露します。このプロジェクトは2019年5月23日から6月15日まで、Alkatraz Gallery(リュブリャナ)で展示されます。
 

A Feminist Guide to Nerdom © 2019 Swoosh Lieu

カタリーナ・ペローシ&ローザ・ヴェルネケ:『A FEMINIST GUIDE TO NERDOM』

2018年レジデントのカタリーナ・ペローシとローザ・ヴェルネケが、デュッセルドルフで開催されるフェスティバル「Claiming Common Spaces II」にて、ビデオインスタレーション『A Feminist Guide to Nerdom』を紹介します。このプロジェクトは、二人が所属するアーティスト集団「Swoosh Lieu」が手がけたもので、フェミニズムに関わるクリエイターのネットワークと交流のためのプラットフォームです。その素材の多くは、ヴィラ鴨川滞在中のリサーチから生まれました。インスタレーションは2019年5月24日と25日、デュッセルドルフのTanzhaus NRWで展示されます。
 

Barstow, California Rainer Komers: Barstow, California

ライナー・コマース:『Barstow, California』

ライナー・コマース(2015年レジデント)監督のドキュメンタリー映画『Barstow, California』が、2019年11月11日、ZDFと3sat で放送されます。この映画は昨年、様々な国際映画祭で上映され、今夏には、サンフランシスコ・ドキュメンタリー映画祭や、ドキュメンタリー映画の会議 「Visible Evidence XXVI」(ロサンゼルス)で紹介されます。また、映画祭「Achtung Berlin」の「最優秀ドキュメンタリーフィルム」部門にて、「new berlin film award」を受賞しました。お祝いを申し上げます。
 

‚Name something that isn’t a shadow of its former self‘ Timo Seber ‚Name something that isn’t a shadow of its former self‘

ティモ・ゼーバー:「Name something that isn’t a shadow of its former self」

2018年レジデントのティモ・ゼーバーが、個展「Name something that isn’t a shadow of its former self」にて、新作を披露します。とりわけ、陶板を用いた作品群「Okamoto」はヴィラ鴨川滞在中に取り組んだものです。本展は2019年5月18日から6月22日まで、ライプツィヒの Tobias Naehring ギャラリーで開催されます。
 

TAL12_LPCOVER_ Paredo EP / TALrecords

レーナ・ヴィリケンス & ザラ・チェスニー:PAREDO EP

2017年レジデントのレーナ・ヴィリケンスが、3人の日本人女性アーティスト、KOPY、 TENTENKO、Miki Yuiとともに、新しいコンピレーションEP「PAREDO EP」を発表します。レーナ・ヴィリケンスと、そのアート活動のパートナーで、このEPのカバーを手がけたザラ・チェスニーは、ヴィラ鴨川滞在中に彼女たちと知り合いました。レーナ・ヴィリケンスのリミックス曲Paredo Mega Mixを含むこのEPは2019年5月31日、レーベルTALからリリースされます。

Demons © Samo

アンドレ・ヘアマン:『OBON』ショートショート フィルムフェスティバル & アジア

2012年レジデントのアンドレ・ヘアマンの短編映画『OBON』が、東京で開催される、ショートショート フィルムフェスティバル & アジアの「戦争と生きる力プログラム」にて、2019年6月に上映されます。お祝いを申し上げます。広島の被爆者の記憶をテーマにしたこの作品は、これまでに世界の多数の映画祭で紹介、表彰されました。
 

Katja Illner, Düsseldorfer Kunstverein (detail) Katja Illner, Düsseldorfer Kunstverein

レーナ・ヴィリケンス & ザラ・チェスニー:展覧会「Phantom Kino Ballett」 

2017年のレジデント、レーナ・ヴィリケンス & ザラ・チェスニーが、2019年3月13日から5月5日まで、Kunstverein für die Rheinlande und Westfalen(デュッセルドルフ)で開催される展覧会にて、プロジェクト「Phantom Kino Ballett」を紹介します。このプロジェクトは、音楽、ビデオ、パフォーマンス、インスタレーションから成り、成長し続ける作品です。この度、デュッセルドルフで初めて、この展覧会のために制作された空間インスタレーションで披露されます。