スザンナ・ヘアトリッヒ:『FOLLOWING THE ELEPHANT-NOSED FISH. REIMAGINING OUR SENSORIUM』
アーティストのスザンナ・ヘアトリッヒ(2015年レジデント)とメディア研究者のシンタロウ・ミヤザキが、書籍『FOLLOWING THE ELEPHANT-NOSED FISH. REIMAGINING OUR SENSORIUM』を出版しました。本書では、メディア考古学的研究、技術的実験、アートインスタレーション、2つのショートフィルムなどを含む「動物のセンソリウム」と題された芸術的研究プロジェクトを紹介しています。このプロジェクトは、2016年から2019年にかけて、スイス・バーゼルのHochschule für Gestaltung und Kunst FHNWにあるCritical Media Lab, Institute for Experimental Design and Media Culturesで行われました。
ディーター・M・グレーフ:『Versetzung des Hirschs in die Dose』
ディーター・M・グレーフの新刊『Versetzung des Hirschs in die Dose』が2022年にMOLOKO PRINT社から出版されました。
グレーフは、これまでSuhrkamp Verlag出版より『Rauschstudie: Vater+Sohn』(1994)、『Treibender Kopf 』(1997)、『Westrand』(2002) の三冊の詩集を出版しています。本書は、これら3冊の詩集から、『Rauschstudie』のエネルギーに焦点を当て、多くの詩を根本から見直して出版されたものです。
2019年12月17日より、ベルリンのBDA Galerieにて、2019年レジデントのカイ・フィンガレの個展『worauf der Stein davonlief』が開催されます。建造物と自然の関係をテーマとする本展では、名古屋、京都、姫路の写真等、カイ・フィンガレがヴィラ鴨川滞在中に取り組んだ作品の最初のシリーズが紹介されます。この展覧会は2020年2月4日まで開催されます。
マリアンナ・クリストフィデス:「Days In Between」
2018年レジデントのマリアンナ・クリストフィデスは、様々な場所の地理的特徴と社会史的な背景をテーマに、エッセイ風の映像作品や映像インスタレーションを手掛けています。ルーマニアの国立現代美術館で12月16日まで開催されているその個展「Days In Between」では、2015年の同名のフィルムエッセイを基に制作した、マルチメディアのインスタレーションが紹介されています。この作品は基の映像素材に、1977年のVrancea(ルーマニア)大地震に関して、2019年にブカレストで撮影した新たな映像を組み合わせたものです。
ヴェロニカ・ケルンドルファー:「Reconstructing Modernism, shortly after dawn」
2019年9月6日から2020年1月27日まで、ヴェロニカ・ケルンドルファー(2012年レジデント)が、Berlinische Galerie(ベルリン)にて、新作「Reconstructing Modernism, shortly after dawn」を紹介します。バルセロナ・パビリオンを、シルクスクリーンの技法でガラスに転写したこの作品は、バウハウス資料館による記念展覧会「Original Bauhaus」にて披露されます。本展では、バウハウスの様々なオリジナル作品と、オブジェクトに秘められた物語を紹介します。
ダニエラ・ホーフェラー:展覧会「meshes of time」
2016年レジデント、ダニエラ・ホーフェラーの展覧会「meshes of time」が、9月7日から10月5日まで、ドレスデンのギャラリーGalerie Ursula Walter にて開催されます。また、ヴィラ鴨川滞在中に交流のあった美術家・中谷ミチコの作品も、「beyond the sea, voice calling for a boat」というタイトルで、同時に紹介されます。ダニエラ・ホーフェラーは京都滞在中、布を用いる日本の多様な職人芸に取り組みました。
レーナ・ヴィリケンス&ザラ・チェスニー:展覧会「Chambers of Phantom Kino Ballett」&「Pastel Succubus」
8月30日から10月20日まで、レーナ・ヴィリケンスとザラ・チェスニー(2017年レジデント)が、アーヘンのNeuer Aachener Kunstverein (NAK) にて、音楽やビデオから成り、成長し続けるプロジェクト「Phantom Kino Ballett」を紹介します。今回のNAKでの展覧会「Chambers of Phantom Kino Ballett」では、本プロジェクトは更に変化を続けます。また、ザラ・チェスニーの個展「Pastel Succubus」も開催されます。絵画やビデオから成る本展には、ヴィラ鴨川滞在中の取材の成果も取り入れられています。
2016年レジデントのティモ・ヘルプストが、ケルンのアートスペース artothek で開催される個展「RHYTHM」にて、スケッチと、新作のビデオインスタレーション『Rhythmanalysis』を紹介します。ティモ・ヘルプストは、私たちの身の回りにある様々な動きの型をリサーチしています。この展覧会は、7月4日から8月17日まで開催されます。
また、DFG-Graduiertenkolleg 「Das Wissen der Künste」 によるシンポジウム 「teilen/lernen」の枠組みで、ワークショップを行います。このシンポジウムでは、アートと学術の視点から、様々な形の協働について考えます。ワークショップは、6月29日に、文化センター District Berlin で開催されます。
2018年レジデントのカタリーナ・ペローシとローザ・ヴェルネケが、デュッセルドルフで開催されるフェスティバル「Claiming Common Spaces II」にて、ビデオインスタレーション『A Feminist Guide to Nerdom』を紹介します。このプロジェクトは、二人が所属するアーティスト集団「Swoosh Lieu」が手がけたもので、フェミニズムに関わるクリエイターのネットワークと交流のためのプラットフォームです。その素材の多くは、ヴィラ鴨川滞在中のリサーチから生まれました。インスタレーションは2019年5月24日と25日、デュッセルドルフのTanzhaus NRWで展示されます。