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想田和弘監督インタビュー
「観客が見つけるそれぞれのテーマ」

『港町』 監督・製作・撮影・編集:想田和弘
『港町』 監督・製作・撮影・編集:想田和弘 | ©Laboratory X,Inc

想田和弘のドキュメンタリー映画《港町》(2018年)がここベルリン国際映画祭でプレミア上映された。観察映画という独特の手法は、都市化の裏に取り残された部分を繊細に描き出す。

2018年2月17日(土)15時30分、会場に着いてみると、入り口の長い行列を発見。私は、アルセナールにはよく行くのだが、このシネスターの会場にはほとんど来ない。ベルリン映画祭の時のみ訪れるので、私の中で「ベルリン映画祭がついに始まった!」という感覚が更に湧き上がる。

上映前に監督が作品紹介のために前に出てきた。「ここから私の映画作家としての人生が始まったんです」。再びこの映画祭にやってきた想田監督が今年携えてきた新作は《港町》(2018年)である。岡山県の廃れ行く漁村におけるいくつかの人生が白黒の映像で映し出される。86歳という高齢にもかかわらず収入を得るため漁に出る漁師の日常、障がいを持つ息子が給付金を受給できなくなったクミさんは毎日砂浜を歩く。亡くなった夫の残した魚屋を切り盛りするコソさんと、そのおこぼれに与る野良猫。

日本各地に見られる過疎化する共同体の象徴的なひとつの例を、想田和弘は小津映画のような静かなカメラで詩的に描き出す。

映画が始まると、観客から笑い声やクスクス声が響いた。映画に入り込むにつれて、笑いはやがて涙にかわってゆく。自身の唱える「観察映画の十戒」を実践する想田ほど徹底した態度を撮る映画作家は他にそう居ないのではないだろうか。《港町》(2018年)で3度目となるベルリン国際映画祭のため、再びドイツの首都にやってきたニューヨーク在住の想田監督が、インタビューでその印象を語る。

 


 
『港町』
監督・製作・撮影・編集:想田和弘
製作:柏木規与子
製作会社:Laboratory X,Inc
配給:東風+gnome
2018年|日本・米国|122分|モノクローム|DCP
4月7日(土)より東京・渋谷 シアター・イメージフォーラムにてロードショー、他全国順次公開