Berlinale-Blogger 2017 私のベルリナーレハイライト
観客の新鮮な反応と監督インタビュー

 ベルリナーレハイライト
© Shino Nagata

第67回ベルリン国際映画祭が終わった。走り回った10日間に起きた様々な出来事は、映画祭ならではの特別な体験であった。


観客の反応

ある作品を鑑賞していた時だった。左隣の若者が、チョコレートの袋を差し出し勧めてくれた。そして右隣の女性が突然「この映画はあと1時間もあるらしいよ」と囁いてきた。私たちは完全に退屈し、せめて寝ないようにと隣人とコミュニケーションを取ろうとしたのだった。
逆に、隣の観客がひきつけを起こしたように笑い続けた作品もあった。英国の作品『The Party』は1時間ほどの短い作品だったが、私が鑑賞した作品の中では断トツに笑いが起きていた。
世界中から集まる観客のスクリーン前の反応というのは興味深いものがある。面白ければ声を出して笑う、続きを観る価値がないと思えば容赦なく席を立つ、退屈すると隣の人に話しかける―この自由奔放さに驚いた。こちらの観客は、自分の態度を表明することに躊躇がない。日本の観客は控えめに笑い声を漏らすだけだし、どんなにつまらなくても滅多に席を立たないのに。
 

„Helle Nächte“

先日審査結果が発表されたが、私の予想は悉く外れた。その中で私の予想が唯一的中したのが „Helle Nächte“(明るい夜)のゲオルグ・フリードリヒが主演男優賞を受賞したことだった。
断絶した息子とのノルウェーへの二人旅、沈黙の中で互いを探り合い、いつまでも暗くならない夜を過ごすしょぼくれた父親の姿―作品自体は多少冗長に感じられたものの、納得の受賞だった。
 

監督へのインタビュー

今回、日本から作品を出品した監督のうち、3人に直接インタビューすることができ、1人には囲み取材という形で会う機会があった。普段は会うことができない人物に直接会えるのは大変光栄ではあったが(幼い頃から大好きだった俳優にも直接会えて言葉を交わすことができた!)私は緊張のあまり、殆ど眠ることができなかった。
日本から駆けつけていた他のインタビュアー、映画ライターの質問の仕方、監督から言葉を引き出す技術を近くで勉強することができたのもとてもいい経験だった。
迷いながらの10日間は終わってみればあっという間だった。