創立20周年を迎えた清流劇場が、ベルトルト・ブレヒトの寓意劇「アルトゥロ・ウイ」を上演します。同作品は、アドルフ・ヒトラーをモデルにして、ヒトラーがあらゆる手段を用いて独裁者としての地位を確立していった過程を、シカゴのギャングの世界に置き換えて描きます。ヒトラーという人間の登場が偶発的に起こった異常な出来事ではなく、どんなに自由な国でも起こり得ること、またその原因や手段は私たちの身近に存在していることを示して、その台頭を許した社会環境も見つめ直します。
あらすじ
冴えないギャング団のボス、アルトゥロ・ウイは、市長ドグズバローと青果トラスト（市場）のリーダーたちの癒着の実態をつかみ、それにつけこんでゆすりにかかります。ドグズバローはやむを得ずウイと手を組むことになり、その結果、ウイは次第に権力を増し、青果市場の支配権を握っていきます。しかしそれを恐れた青果トラストはウイ追放に乗り出します。強硬な手段を講じてでもさらなる勢力拡大を狙うウイは、側近や周囲の人々を手にかけトラストとの和解を選びますが、次第に孤立し、悪夢にうなされる夜を迎えます。
公演日時
10月19日(水)19時
10月20日(木)19時
10月21日(金)19時
10月22日(土)15時（終演後、アフタートークがあり）
10月23日(日)15時
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