2024年は、啓蒙思想の中心的な思想家とされるイマヌエル・カントの生誕300年にあたります。その業績は高く評価され、今日でもしばしば現代社会の問題を論じる際に言及されます。
ゲーテ・インスティトゥート東京では、カント生誕300周年を記念して、ベルリン自由大学のシュテファン・ゴーゼパート教授をお招きし、講演会を開催します。ゴーゼパート教授は道徳哲学、法哲学、政治哲学の研究者です。
その後、日本カント協会委員でもある上智大学哲学科の寺田俊郎教授が、ゴーゼパート教授とディスカッションを行います。
(独日通訳:菊地了、上智大学大学院哲学専攻)
© Bernd Wannenmacher
シュテファン・ゴーゼパート教授 1959年マインツ生まれ。チュービンゲン大学、ベルリン自由大学、ハーバード大学で哲学、歴史学、ドイツ学を学ぶ。1992年に博士号、2002年に哲学の大学教員資格を取得後、エッセンの人文科学高等研究所のフェローを務める。2004年、ギーセン大学で実践哲学の教授、その後、ブレーメン大学で政治理論・哲学の教授、フランクフルト大学で国際政治理論・哲学の教授を務める。2012年よりベルリン自由大学で実践哲学を教えている。2020年からはマインツ学術文学アカデミーの正会員。研究テーマは、政治的文脈における平等と正義の役割、民主主義と道徳的権利の緊張関係。
寺田俊郎教授 1962年広島県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士前期課程修了。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。2010年より、上智大学文学部哲学科教授。実践哲学の研究・教育の傍ら、街中、学校、企業での哲学実践に取り組む。
著書として『どうすれば戦争はなくなるのか―カント『永遠平和のために』を読む』(現代書館)、共編著として『グローバル化時代の人権のために』(上智大学出版会)、共著として『哲学カフェのつくりかた』(大阪大学出版会)など。
本講演会に先立ち、ゴーゼパート教授は上智大学でも、現代社会の正義の諸問題について、実践哲学の観点から講演をされます。事前の申し込みは不要で、関心のある方はどなたでもご参加になれます(講演、質疑ともに英語で行われます。)
3月26日(火) 17:00~19:00
“What Justice Can Give Future Generations”
(「正義は何を未来世代に与えることができるか」)
4月5日 (金) 17:00~19:00
“The Limitation of Property Rights”
(「所有権の限界」)
会場:
上智大学(四谷キャンパス)7号館4階文学部共用室A(両日とも)
【お問い合わせ】
上智大学文学部哲学科 寺田俊郎教授
tterada@sophia.ac.jp
戻る