パウラ・ロソレン
舞台芸術 / ダンス
パウラ・ロソレン(1983年生れ)はフランクフルト在住の振付家、ダンサー。ロソレンの作品のテーマは主に、ドキュメンタリー演劇、オーラル・ヒストリー、そしてダンスの間の関係である。
パウラ・ロソレンの作品は、ドイツではカールスルーエのアート・アンド・メディアセンター(ZKM)や、エッセンのパクト・ツォルフェライン(PACT Zollverein)、フランクフルトLAB、キュンストラーハウス・ムーゾントゥルム、ハンブルクのカンプナーゲル、また国際的にはポーランドで開催されたヨーロッパ・コンテンポラリーダンス・フェスティバル、ブエノス・アイレスのセントロ・クルトゥール・デ・ラ・コオパラシオンなど、重要な劇場やフェスティバルで上演された。2016年にはコンテンポラリーダンスの祭典「タンツプラットフォーム」にて、自身の作品「エアロビクス!」を披露した。また、ギーセン、イスタンブール、ボストンでダンスの講師も務めた。2014年にはパリの国際コンクール「ダンス・エラジー」で優勝した。
ヴィラ鴨川滞在中、ロソレンは一人のダンサー・振付家としての視点から、日本の伝統芸能である文楽や獅子舞を取り上げた。文楽や獅子舞における人形・獅子の流れるような滑らかな動き、感情表現は、人形遣いや獅子の遣い手が息を合わせ、各部の動きをシンクロナイズするという技の結晶である。その動きの流れとパフォーマンスの知識を、パウラ・ロソレンはダンサーとして訓練を受けた振付家の視線で研究し、新作「人形 / Puppets」のベースとして役立てた。同作品は、2016年7月、フランクフルトのキュンストラーハウス・ムーゾントゥルムで初演された。